にんじんが好きになったよ
大学生の頃ってもう10年ぐらい前の話になるんですかね
まじか そうなのか
当時彼女に振られた僕は大阪の親友宅で寂しさを紛らわせるといったことをしていました
大学3年の時ですか
その日の前日は確かスーパー激安深夜バスで梅田8:30着だったのを覚えています
到着後、親友と合流して京都いこ〜ってことでうきうきでバスで睡眠についたのです
朝になり、バス睡眠特有のだるさと京都観光の楽しみが入り混ざった学生の時にしか味わえないあの感覚を持ち、バスは大坂入りしました
親友はその頃寝ていました
連絡という連絡がまったくつかないのです
状況を察した僕はその頃慣れていた梅田で降りず、次の停留所のなんばに降り立ちました
なんばってどんなところなんだろう〜楽しみだな〜
なんばは心斎橋とか道頓堀が集約化された所のようでした
朝のなんばにはカラスと酔い潰れた若者とラブホ帰りのカップルが主を占めていました
僕は銭湯を見つけました
当分彼は起きないはずだと、その間にここで身体を癒そうと思ったのです
番台を通り抜け服を脱いだ瞬間、これはやばいと脳内アラートが発動したのです
周りの方々がみなゴリゴリの入れ墨でタバコをすっているではないか
温泉地で過ごした僕のあるべき銭湯はそこには存在していなかったのである
まぁそんなこんなで非日常たる銭湯を経験した僕はコーヒー牛乳と煙草を片手に、怖いおじさんと同じベンチに座りスッキリを見ていたのであった
その銭湯にまた行きたいんだけど場所も名前も忘れてしまった
僕の思い出が色褪せた瞬間だった
親友は4時間遅れで到着した
高級カレーをご馳走してもらって水に流した
京都行きの列車に乗った
その時はもう怒ってなかった
嵐山にいった
静かな寺に入り庭園を見ながら2時間話していた
写真を振り返ると今はもう被らないであろうvivienneの帽子を被っていた
備忘録でした
ボンバー